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時貞の時しらず

俺とオチンチン。俺がアイツでアイツが俺で

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勝負あった。エースの差だ。

中学3年間野球をやり、高校の3年間はテニスをやってました!


という人間が絶対に共感できない種類の人間、帰宅部。


僕も帰宅部でした。


帰宅部の人間は帰宅部同士のある種背徳的な連帯感を共有しつつも、
それは決して表面化する事なく、各々の放課後を過ごす。
片思い中の夏実ちゃんはバスケ部の中務君に夢中で、
今も体育館で胸を高鳴らせているはずだ。


俺には、全く関係がない。

正しい帰宅部の活動内容を以下に記す。


まず6限目が終わった瞬間にグレゴリーのリュックを背負い、
10秒以内に教室を出る。
HR?そんなものはエースには必要無い。
そして自転車を立ちこぎで5分、家のドアを開ける。


「ただいま!」
そう明るく言った僕の言葉とは裏腹に、
耳に残るは母親の舌打ち。


はえーんだよ…イラっとさせんじゃねぇよ…青春とか謳歌できねーのかテメーはよ…



という視線を軽々とスルーして私服に着替えた後、
近所の古本屋で探していたタッチの10巻を購入、
ファンタグレープをちびちびと飲みながら公園で読書をしていると、
よく知る制服の男女が目の前に。


「と…時貞…?」


『学校では割と仲いいけどプライベートでは絶対遊ばない』カテゴリのクラスメイトが、
ブスカワイイ彼女と恋人繋ぎで手を結んで目の前に立っている。


「あぁ…うん・・・」



あふれ出る気まずい空気。同じ帰宅部なのにも関わらず、
音の速さで帰宅して私服で青春マンガを公園で読む16歳。


彼女のクラスのHRが終わるまで待ってから、
確実に手をつないで、ゆっくりゆっくり7歩いて帰る16歳。


どうして声をかけたんだ。
こうなるのはわかってた事じゃないか。
俺が悪かった。ごめん。もうお前らの視界に入るところで
あだち充の漫画読んだりしないから。だから、
頼むから真っ直ぐ俺を見ないでくれ。


「おー・・・今から、サササ三宮行くんだ!またな!」


と行きもしない繁華街の名前を出して自転車にまたがり、
ペダルを踏みつける。どうしてこうなった?
こんなはずじゃなかっただろう?


家に帰ると夕食が用意されていた。
「やっぱり、母ちゃんの作るカレーはうまいね…」



カレーがうまいのは当たり前だ!
中途半端な気を遣って親の料理をやんわり褒めた僕の携帯電話が、
今日、ここで、はじめて、震える。



「いつもの公園で」



僕達の間にはこの言葉で充分だった。
家から500メートル程離れた公園で、
長い付き合いの友人がサッカーボールの上に座っている。


「おぉ…」
「あぁ…」


話す事なんてない。
昨日も一昨日もその前も、
同じ場所、同じ時間で顔を合わせていた僕らは、
コロコロとだらしなくサッカーボールを転がしあう。




(青春って、本当にあるのかな…?)



8年前の僕へ。心配しなくていいよ。
今だから。
今君が行っているそのクソみたいな毎日を、
未来の君は照れくさそうに『青春』なんて言葉で
語る事になるよ。
たっぷりの思い出補正のオマケつきだ。


夜の公園でだらしなくボールを蹴り合う姿を、
部活が終わってクタクタの小学生のころの同級生(ラグビー部、イケメン、彼女もち)に
みつかり、


「あぁ、さっきたまたま会ってさー・・・
サッカーしようって話になったんだよ…」


と何故ついてしまうのかわからない嘘をつくその毎日が、
間違いなく、まごうことなき、僕の、僕だけの、青春だった。




おいちょっと待てよ。面白く書こうとしたら
普通に悲しい話になったよ。なんでだよ。



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1 Comments

Comment

青春に年なんて関係あるのかい?
わたしの青春時代は23歳から25歳までだったよ?色恋沙汰はほぼ皆無だったがね。生きてるうちは遅いなんてことは無いと信じたいじゃないか。
2011/07/10(Sun) 23:19:45 | URL | kds [ Edit]
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